BLOG

日本建築紹介~①~

2019/08/27
ロゴ

こんいちは、松栄建設の松島 秀一です。

 

日本にある建築紹介

 

今回紹介させて頂きたいのは、東京都台東区上野公園にある

 

「国立西洋美術館」です。

 

2016年に世界遺産登録された建物で

建物の基本設計は近代建築の3代巨匠と言われている一人

 

ル・コルビュジエです。

 

設計・施工には彼の事務所で働いた事のある弟子の前川國男、板倉準三、吉坂隆正が

協力しています。

 

建物自体は2007年に日本の重要文化財に指定され、

2016年に「ル・コルビュジエ建築作品  近代建築運動への顕著な貢献」の1つとして

世界遺産に登録されました。

 

コルビュジエと西洋美術館についてはインターネット上で沢山資料があるので

詳しい歴史については割愛致します。

 

コルビュジエという建築家ですが、建築界では世界的にすごい有名な建築家で

世界のあちこちに彼の建築があります。

だけど、彼の手掛けた美術館は世界に3つしかありません。

その1つが上野にあるこの国立西洋美術館なんです。

 

コルビュジエはモダニズム建築というもののベースを作り引っ張っていった

先駆者的存在でした。

モダニズム建築というのは、それまで主流だった風格や威厳のある歴史的装飾を

取り入れた建築から脱出して、機能的で合理的な建築を目指そうよ、っていう建築です。

今でこそ見慣れたシンプルな建築の形ですが、当時は斬新だったそうです。

 

 

 

コルビュジエは絵画作品も残すくらいに芸術性も持っていて、

その芸術性を言葉に変え理論化したり、数学を組み合わせて革新的な仕組みを

作り、建築に取り入れました。 代表的なのが、

 

「近代建築の5原則」

  1. ピロティ
  2. 屋上庭園
  3. 自由な設計
  4. 水平横長の窓
  5. 自由なファサード

 

「モデュロール」

モデュール+黄金比を組み合わせて、身体サイズに調和する建築基準寸法を作りました。

 

西洋美術館にもこの2つが取り入れられています。

 

まず外観。 小石を張ったコンクリートパネルを仕上げ材に使ったこだわった外装ですが

見た目はすごいシンプルな形をしています。コンクリートパネルを使うことで重量感の

ある風格を持った印象なんですがピロティによって建物を持ち上げることで軽さが

感じられて風格を保ちつつも軽さを演出しています。(個人の感想です)

因みに今でこそよく耳にするピロティですが、最初に取り入れたのが

コルビュジエと言われている諸説があります。。

 

そして内装。

 

常設展から進むと19世紀ホールと呼ばれる広場に入ります。

天井が高く吹き抜けの空間で入ったばかりなのに休憩したくなります、居心地良くて。

スロープを上ると2階展示室に入ります。

ここでは、モデュロールの特徴でもある低い天井と高天井が入り混じった

空間になっています。

 

今回西洋美術館で注目して欲しいのが、空間の演出なんです。

 

前提として美術館なので美術作品が主役となるんですが、ここでは建物も美術作品として

楽しめるんです。

 

コルビュジエは縦の動きにこだわりがあって、彼の建築では

よくスロープが使われています。

スロープにすることで、上階に上がるにつれて景色の変化を

楽しませるようにしたそうです。

西洋美術館の建物を主体に見ていくと、19世紀ホールからスロープを上り2階展示室に。

この2階展示室も低い天井と高い天井が入り混じっていて、入口から出口まで景色が

次々変化していくので散歩コースとしてすごい楽しいんです。

 

実はもう1つ楽しめるポイントがあるんです。

この建物の配置は19世紀ホールを中心に2階展示室が囲むような形になっています。

この形が特徴です。

ホールを中心に巻貝の成長のように、外側に増築させることで建物が

無限に成長していく構造になっています。 つまり

「無限成長型美術館」なんです!

 

実際には敷地の問題やらで成長できないのですが

設計段階でこのコンセプトを取り入れる挑戦心にグッときます。

 

今回は国立西洋美術館を紹介しました。

展示作品も素晴らしいと思うんですが、建築を見に行っても十分楽しめる美術館です。

 

余談ですが、コルビュジエの建築は他にも面白いものが沢山あります。

 

「近代建築5原則」を忠実に取り入れたとした「サヴォア邸」。

個人的に好きなのが「ロンシャンの礼拝堂」です。

 

人物像もすごい魅力的な人なので興味が湧いたら調べてみて下さい。

 

 

 

それでは。